App Inventor 2を試す、前バージョンとの違いは?

2013.12.12 雑記 ライター:__agar

みなさんはApp Inventorをご存知でしょうか。ブラウザ上でのUI部品の配置やブロックを組み合わせての簡単な作業でちょっとしたAndroidアプリをプログラミングの知識が一切なくても短時間で組み上げられる、そんなツールです。


元々はGoogleが開発・提供していましたが2011年にサービスの終了を発表。その後MITが運用を引き継ぎ、今に至ります。

そんな経緯からか、公開されたほぼそのままの仕様で2013年まで運用されてきたのですが、10月にApp Inventor 2のAlpha版を公開、現在はBeta版となっていて年内に正式リリースとなる予定です。

そんなApp Inventor 2がどう変わったのか、見て行きたいと思います。

まずはUI作成の画面です。
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上がApp Inventor、下がApp Inventor 2の画面です。デザインは変わっていますが基本的には同じであることが分かります。教育目的の利用が主であることを考えると基本的な部分は下手に変えるべきではないという判断でしょうか。

ページのデザインが変わったこともそうですが、中央にあるアプリ画面の見本がAndroid 4.0以降のデザインに変わっています。
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実際に作成する上ではあまり関係ない部分ですが、公開当初からほぼ変わっていなかったこともあって少し旧態然としていたところがリフレッシュされた印象です。

なお、上の2枚の画像を見るとボタンのデザインも変わったように見えますが、実際にapkにして実機で動作させたところでは、1と2それぞれで作ったものにデザイン上の違いはありませんでした。
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また、一番左にあるバーから部品を選んで中央のAndroid端末を模した画面に配置していくことは使ったことのある方ならお分かりかと思うのですが、その部品の種類が少し変わったようです。
具体的に言えばNFCを扱えるパーツが追加され、前バージョンでは”Not ready for prime time”となっていたWebViewerなどの機能が正式に追加されています。twitterの項目の中にtwitpicへの画像投稿ができる部品が追加されるなど、既存のパーツの改良もされているようです。
部品が増えたとともにそれらのカテゴリの分け方も変更され、整理されています。

さて、App InventorとApp Inventor 2の違いを語る上で一番大きな点が「ブラウザ上だけで完結するようになった」ということではないでしょうか。
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旧App Inventorではアプリの動作を決めるブロックを配置するための「ブロックエディタ」だけがJavaアプリとなっていて、そのためにせっかくブラウザベースなApp Inventorを使えるプラットフォームが限られることにもつながっていました。
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しかしApp Inventor 2ではそのブロックエディタも含め完全にWebブラウザ上だけでの作業が完結。極端な話、AndroidタブレットのブラウザでApp Inventor 2を使ってAndroidアプリを作り、そのタブレットにインストールして動かすなんてことも可能かもしれません(マウスかタッチパッドがないと少々操作しづらいので工夫が必要かもしれませんが)。

メリットがあるのはJavaが扱えない環境だけではなく、以前のApp Inventorで問題なかった環境であっても余計なインストールの手間が省けて作業画面の行き来もしやすくなるので良いことづくめです。先ほども書いたように教育目的の使用を想定されていることを考えると実際に活用している現場の教員の方々にとっても助かるのではないでしょうか。

ブロックエディタの部分が従来Javaアプリだったものを完全に作り直している…ということで使い勝手も変わるのではないか?という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。確かに他の部分と比べると変化が目立ちます。

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こちらが旧App Inventorのブロックエディタ。

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こちらは新バージョン。一見大幅に変わったように見えます。
よく見るとそこまで変わったわけではなく、ブロックや背景の色が変わったことが大きいようです。本質的には関係ないことですが、旧App Inventorを使い込んでいた人ならブロックの色で感覚的に見分けたりも多かれ少なかれしていたのではないかな?と思うともう少し以前の物に似せても良かったのではないでしょうか。移行する場合は少々慣れが必要かもしれませんね。

ブロックエディタ関連で大きく変わったのがこちら。
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用意するブロックの数を減らして、代わりにブロックを置いた後にプルダウンメニューで動作を選ぶようになりました。意見は分かれるところかもしれませんが、大量のブロックの中から一々目当ての物を探すよりは分かりやすいのではないでしょうか。

基本的な部分は変えずにより使いやすく、また現在のAndroid端末の事情に合わせた追加や修正をしたといったところでしょうか。良い意味でこれまで通りという印象です。興味のある方はぜひ一度触ってみてはいかがでしょうか。App Inventor 2はhttp://appinventor.mit.edu/explore/から利用できます。

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