AQUOS PHONE Xx 303SH レビュー(2:動作の不満・EDGESTデザインの考察)

2014.08.20 ガジェットレビュー ライター:__agar

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AQUOS PHONE Xx 303SHのレビューの続きです。後半の今回は前回まだ触れていなかった動作についてと、その他の不満点です。


まずは動作について。

構成的には決して悪くないはずです。
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数値的にはハードスペック相応のものです。

ただよく言われるようにベンチマークスコアと実際の操作感は必ずしも一致しません。その理由は多岐に渡ると思いますが、この303SHのケースで自分が考えたことを書くと、機械の単純な性能測定では見えない部分でのイマイチな作り込みが実際の操作感をすごく悪くしているように思います。「動作が悪い」というより「動作が悪く見える」作りになってしまっているように思えるのです。実際の動作が悪くない、とも言いがたいのですが見せ方の問題も多分にあると感じます。

何が言いたいかというと、実際に人間がスマートフォンを使う時にはタッチパネルを介して手で操作を入力し、それを目で見ます。この2点から分析すると、それぞれの点でウィークポイントを抱えているように見えました。

まずは一つ目、タッチパネルの問題。こちらはそう難しい話ではなく、ハードの問題かソフトの問題か定かではありませんがタッチパネルの感度や判定が適切でないように感じます。

そしてもう一つの見せ方の問題。我々はスマートフォンの動作を目で見て視覚的に捉えるシーンが多いと思います。その際に、適切な動作をしていてもチューニングのせいでもたついている印象に見えてしまいます。

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まずは画面遷移の際のアニメーション。妙にもっさりとした動きで一見動作自体がもたついているように見えます。開発者オプションからアニメーションのスケール(再生時間)を短くするかオフにするなどをしておくと少しちゃんとした動作に見えると思います。


それから、こちらに関しては実際に操作にかかる待ち時間が余分に出るので必ずしも視覚的な問題だけではないのですが、スクロールの加速度チューニング。かなりのんびりとして見え、他社の機種と平行して使っていると違和感を感じます。人によっては自然な慣性が効いていて良い、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと極端なチューンかなという感想。

動作に関してはここまで。少し癖が強く、「許せる」ラインの人も「イライラする」人も出ると思います。もし購入を考えるなら事前に一度実機を触っておくことをおすすめします。


この機種の不満点を上げるなら上に書いた動作の話が主なのですが、もう1つあえて言うならば、狭額縁デザインについて。

スマートフォンの持ちやすさを考える上で、横幅は確かに狭いほうが扱いやすいのです。その部分では狭額縁は意味のある技術です。
…上下は本当にそうでしょうか?

SHARPのEDGESTデザインの場合、左右と上の合わせて3辺を限界まで狭額縁にし、下側の1辺はインカメラやボリュームキーの配置と操作性の向上のため(という明確な言及はありませんが推測)に残しています。

試しにEDGESTなスマートフォンを上下逆に持ってみると分かりやすいですが、この4辺目まで削ってしまうとスマートフォンの下半分の隅々まで指を伸ばす操作、具体的に言えば文字入力が大変しにくくなります。それではせっかく狭額縁で端末サイズを小型化しても結果的に操作しにくくなってしまい意味が無いです。その点ではSHARPさんはEDGESTデザインの導入にあたってしっかり検証をしたのだと思います。

まとめると、左右は削って問題なく、下はある程度残しておかないと操作がしにくい。では、残りの「上」は本当に削って良いものだったのでしょうか?

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例えば横持ちのゲームなどだと、普通の機種なら上下の余白のおかげでしっかり持てます。
EDGESTの機種で横持ちをするには額縁が狭い側を持つ手は「つまむ」ような形になるか、不自然な形で親指を手前に引くかに落ち着きます。どちらにしても自然ではなく、4辺全部を削ったと仮定した時の文字入力と同じで効率的ではないです。

縦持ちの場合でもデメリットはあり、極端に端末の上端に寄って画面が配置されているため指を大きく伸ばす必要がありますし、上のほうを操作する時のホールド性は普通のバランスの機種より悪くなっています。これで本当に「狭額縁のほうが使いやすい」でしょうか。

そもそも、上下均等にベゼルを取るのでは何か問題があるのかも疑問。確かに上左右の3辺が狭額縁になると見た目のインパクトはすごいです。ただ、どこかで実用性がすっぽ抜けてしまっているように思えるのです。

ここまでの狭額縁が実現できる技術自体は素直に凄いと思います。
ただ、技術的にはこんなところまで狭額縁を突き詰めることができるようになった今だからこそ、どこまでが操作に必要な範囲なのかをよく練ってもらえたら、きっとより扱いやすさと外観を実現した素晴らしい製品に高められるのではないでしょうか。