GoogleブランドのAndroidスマホ「Pixel (G-2PW4200)」レビュー

2017.07.18 端末レビュー ライター:__agar

GoogleブランドのAndroidスマートフォン「Pixel(G-2PW4200)」を先日購入したのでレビューします。



おそらくあと2,3ヶ月で次期モデルが姿を現すというモデル末期にも関わらず、今回購入したG-2PW4200(グローバル版)であれば32GBでも新品7万円台が相場という、Androidスマートフォンではなかなか見られないほど値崩れしていないこの機種。根強い人気が伺えます。

昨年中に入手された方々は、モデルによっては価格の問題以前に入手自体が困難だった方も多いのではないでしょうか。

次期モデルを待とうかとも当然思ったのですが、今年も最初はなかなか買えないかもしれませんし、好みの物が出るとも限らないとなればとりあえず今の物を買っておいても損はないか、ということで購入。


ディスプレイサイズ5.0~5.2インチの端末がこれまでの経験上扱いやすく好みですし、素のAndroidに近いUIが好み、SoCは新しめの高性能なものであってほしい、ディスプレイ解像度はさして求めない、指紋センサーは今時なしでは考えられない、カメラは綺麗だとブロガー的に捗る、バンドは前に愛用していた機種がなかなか厳しかったので出来れば使いやすい構成だと嬉しい…

などなど、諸々の好みや条件に合致する機種がPixelくらいだったので、モデル末期の機種に諸費用込みで8万円近く出すことにはさほど抵抗はありませんでした。

ちなみに、本記事は技術基準適合証明を取得していない端末の日本国内での利用を推奨するものではありません。バンドというのはもちろん結束バンドの話です。



今回はExpansysにて購入。ヤマト運輸の国際宅急便での配送を選びました。


(※上に置いている物はExpansysでは購入できません)

海外通販自体はそこそこ使っているのですが、最近は怪しげな中華サイトやeBayのセラーからばかり買っていて彼らやのんびりしたスピードに慣れきっていたので、約1年ぶりに使ったExpansysの速さに新鮮に驚いてしまいました。

発送メールが来たら本当に発送されていますし、注文から2,3日で届いてしまいますし…
このレベルだとある意味では国内感覚で買えますよね。

開封


今回購入したのは、5.0インチの無印Pixel、グローバルモデルのG-2PW4200。
32GBで、色は「Very Silver」です。とっても銀。

Pixelは色名が一風変わっていて、ちなみに他の2色は「Quite Black(かなり黒)」「Really Blue(本当に青)」なんて名前が付いています。


平たい大きなパッケージには、本体の写真が印刷されています。
まずは外箱をスライドさせて開けます。


内箱には、画面サイズ、容量、色などが書かれたラベルが貼られていました。


内箱の扉を開くと、本体とご対面。
特徴的な背面が上になって置かれています。

パッケージも本体デザインも似ていませんが、背面をまず見せる作りはMotorolaのスマートフォンを思い出しました。


USB-A→USB-Cケーブル、USB-C→USB-Cケーブル、ACアダプタ、イヤホンなど付属品は充実。

USB Type-C端子のスマートフォンは一般的にはまだ初購入の方がほとんどでしょうし、ケーブルが2通り予め用意されているのは良いですね。


そして、付属のこのアダプタを使えばこれまで使っていたAndroid/iOS端末からのデータ移行も出来るようになっています。


本体を包んでいるフィルムでは、目玉機能である「Google Assistant」の使い方が説明されていました。

外観


前面は本当にシンプルな、よくあるスマートフォンといった感じのデザインです。

カバーガラスこそ最近のスマートフォンらしくラウンドガラスではあるものの、曲面ディスプレイや角丸ディスプレイ、特殊なアスペクト比のディスプレイといった目立った特徴はありません。

私含め、なんだかんだ言ってこれが一番落ち着く、使いやすいという方は少なくないと思います。


背面は上部の1/3ほどがガラス、他はアルミという変わった作りになっています。
格好良いかはともかく、個性的で愛嬌のあるデザインなのではないでしょうか。


背面のガラスで覆われた部分には、カメラや指紋センサーなどが収められています。

指紋センサーはスマートフォン用の物としては表面積が広めで、背面にあるとは言え細かな位置合わせのストレスは少なく使いやすいと感じました。認証精度・速度も一級品でした。

背面から側面にかけてはなめらかにカーブして繋がっており、画面側は斜めに切り落とされています。
手に刺さる感覚はなく握りやすいです。


ロゴ類は”G”ロゴと認証情報、型番などが背面に入っているのみ。

この辺りは仕向地やモデルによっても異なり、アンテナラインから上の認証情報の部分などは、例えば米国版であればCEマークとゴミ箱のマークしかありません。私の個体はインド版で表記が少し多めでした。


画面下の顎の部分は最近のスマートフォンにしては広め。この部分に指紋センサー入ったんじゃ、という気もしてきますが、そうなると少々iPhoneライクですかね(本体の形状的にも…)。

Type-C端子が本体下部にあり、上部に3.5mmオーディオジャックがあります。


SIMトレイには何らかの住所が彫られていました。
どうやらGoogle本社の住所らしいです、凝っていますね。


例によってあまり参考にならないサイズ比較ですが、Moto X 2nd(5.2インチ)と比べるとこのくらいの大きさです。

小さめの5.2インチスマートフォンとほぼ同じくらいの高さというわけで、一見するとサイズ的には5.0インチという(昨今としては)コンパクトなディスプレイサイズのメリットを感じにくいかもしれません。
ただし、幅は抑えられているのでしっかり操作性の良さに出ていますね。

ソフトウェア・動作


基本的にはPure Androidですが、ホームアプリ「Pixel Launcher」やナビゲーションバーのデザインなどPixelシリーズ専用に用意されているものが一部あります。


ナビゲーションバーは単に各キーが白の塗りつぶしになっているだけではなく、ホームボタンを押すとGoogleカラーのドットが広がるアニメーションなども入っていてなかなか可愛らしいです。


機能的には、目玉機能の「Google Assistant」が既に一般サービス開始されている今となっては独自の物というのは少ないかもしれません。


背面の指紋センサーをスワイプすることで、通知やクイック設定パネルを開ける機能があります。
Huaweiのスマートフォンに搭載されている機能とよく似ていますね。非常に便利な機能です。


これはNexusシリーズも対象ですが、PixelではGoogleフォトに無圧縮・無制限で写真をアップロード可能です。

一般の端末では圧縮の上での無制限アップロードですし、カメラ自体も綺麗なPixelでこのサービスが受けられるのは嬉しい特典だと思います。


プリインストールアプリはかなり少なく、当たり前ですがGoogleサービス一色でした。
この他に無効化された状態でプリインストールされているサービスも実はあり、ハングアウトやProject Fiのアプリが入っています。


日本語での使用は通常の設定での言語選択のみで可能ですが、Googleドライブなど一部のアプリが初期状態ではなぜか英語表示になっていました。
アプリのアップデート後は日本語表示に切り替わっていたので、特に使用上の問題はないでしょう。



PixelはSnapdragon 821の低クロック版を搭載しています。

2.35GHz駆動のSnapdragon 821を搭載する機種と比べるとベンチマークスコアなどの上では劣りますが、高速なUFS 2.0ストレージを組み合わせている恩恵もあってか実動作は快適そのもの。

2770mAhと最近のハイエンドスマートフォンとしては少なめのバッテリー容量であることも考えるとこのスペックが妥当なラインと言えるかもしれません。


カメラ

Pixelといえば、カメラも高い評価を受けている要素の1つ。もちろん早速試してみました。

以下の数枚の写真はPixelで撮影、無編集・無加工の画像です。


別件でこちらも評価の高い「HTC U11」のカメラも試したばかりなのでつい比べてしまうのですが、PIxelも評判に違わぬ良い写りをするカメラであると言えます。

実際、驚くほど高精細な描画やある領域までのノイズの少なさには同じ物を感じ、かなりのポテンシャルを秘めていると見受けられます。

それ故に、これだけ素晴らしいカメラをハード的には持っていながら、オーソドックスなあのカメラアプリを搭載しているということが残念に感じられました。

私は基本的に性能評価のための写真はオートで撮っているのですが、ホワイトバランスの調整などHTCのカメラアプリのほうが明らかに賢くソフトウェア的にPixelは損をしている局面が見られましたし、これだけのカメラを持っているのだからマニュアルで…というニーズにPixelは応えられません。

性質上仕方のないことではあるのですが、Nexusブランドとは違いますし、ここも専用アプリを奢ってくれても良かったのではないかな、という印象は受けました。

もっとも、これは性能評価のためにオート・無加工の縛りをしているからこその問題であって、実使用の面では一手間を惜しまなければ問題のないこととも言えます。ポテンシャル自体は高いですからね。


おまけ1:デジタルズームの使用イメージ


おまけ2:360°パノラマ撮影のイメージ
(上下のデータは未登録のため筒状です、ご了承ください)

まとめ

21:9ディスプレイだ、虹彩認証だ、追加モジュールだ、デュアルカメラだ、とにかく狭額縁だ…今のスマートフォンには様々な方向での最先端の形があります。
もちろん、そんな未来を追い求め楽しむのも一つの楽しみ方です。

この「Google Pixel」にはそんな突き抜けた個性や、万人におすすめするようなコストパフォーマンスの良さなどは何もありませんし、決して格好良いデザインがあるわけでもありません。

「ダサくて何もすごい機能もなくて無駄に高いスマホ」と思っている人も多いでしょう、分からなくて良いのです。
おそらくそういう人まで含めて行き渡るべくして作られた機種ではないのですから。呼ばれてもいないパーティーへの参加を断るのはナンセンスです。

ある意味では地味、無難。触った人にしか理解できない良さも多々あります。


これまでのNexusシリーズのような開発のためのリファレンス端末という性質が薄れ、コストという枷を脱ぎ捨て、Pure Androidという枠も必要なところでは抜け出しつつ、「Googleが本当に提供したい今のAndroid」を形にしたのが紛れもなくPixelです。

「触った人にしか…」と書きましたが正直、興味のない人、理解の浅い人にとっては、触れたところで「ごくごく普通のAndroidスマートフォン」にしか感じられないかもしれません。
それでも、分かる人には触れた瞬間から分かる良さが詰まっている端末です。

均整の取れた扱いやすいサイズ感、心地良いバイブレーターのフィードバック。
細かなUIデザインや効果音に至るまで統一された、これまで一般論としては「iPhoneにできてAndroidにできないこと」だったソフトとハードの一体設計による完璧な調和。

これほどまでに上質で完成されたAndroidスマートフォンは私の知る限り今はありません。
累計3桁台の機種を使ってきた終着点がここでもいいと思えるほどです。

私としては価格やカタログスペックなど表面的なことにとらわれてすぐに手を出さなかったことを悔やむほどで、この端末の良さが分かる方ならさぞAndroidスマートフォンへの造詣が深い人だろうと思うので同じ思いはしてほしくありません。
我こそはという人には絶対に一度は手に取って欲しい機種です。