デザイナーズディスプレイ「BenQ PD2700Q」を1ヶ月使ってみて

2017.07.15 Mac・PC ライター:__agar

「BenQアンバサダープログラム」の製品モニター企画で、BenQの27インチディスプレイ「PD2700Q」をお借りしています。

27インチWQHDモニター「BenQ PD2700Q」ファーストインプレッション

先月、こちらのディスプレイのファーストインプレッションをお届けしました。
今回は、約1ヶ月の試用を経てのレビューとなります。

良かった点

・大画面・高解像度の作業スペース

一番当たり前なところから行くと、27インチクラスのディスプレイは初めて使いましたが、24インチ2枚、あるいはノート+24インチというようなこれまで使ったことのある環境と比べるとやはり1枚で十分な広さを確保できるというのは良いですね。

2枚以上の場合と比べれば視線移動は当然少ないので疲れにくいですし、私はマルチモニターの環境より少し大きめのディスプレイを選んで1枚で完結させるほうが好みだと感じました。
もちろん用途や好みによって変わってくると思うので、だからどうということはないのですけれどね。

もちろんそのためには物理的な画面サイズだけでなく解像度も重要になってきますが、4K相当になると出力できないマシンも少なからず出てくるでしょう。
そこを考えると、WQHDというのは比較的環境を選ばず導入できて十分な恩恵を得られるのでちょうど良いなと思います。


・具体的な利用シーンに合わせたモード

「PD2700Q」にはクリエイター向けモデルらしい様々な表示モードが用意されています。

sRGBでの表示確認(カバー率100%)も出来ますし、こちらに対応している機種は少ないと思いますがRec.709準拠の表示も可能なので、映像制作をされる方も視野に入ってくるでしょう。
ハードウェアキャリブレーションなどは出来ないので、より正確な方は上位機種が必要になってくるかもしれません(サイズや解像度の近いところでは「SW2700PT」あたりでしょうか)。

正確な色再現を目的としたモードばかりではなく、「CAD/CAMモード」であればディテールを見落としにくいようコントラストを高めた設定であったり、「暗室モード」や「デザインモード」はいずれも本来影になる部分をディスプレイ側で調整することによって作業環境でのみ強調してくれるので細かい修正・調整に適しているなど、用途に特化した機能を持っています。


・複数のモードを1枚で

モードの説明を読んで気になった方もいるのではないかと思いますが、ある目的に特化したモードで表示させてしまったらやはり正しい色を表示できる設定のモニターも必要になってきますよね。
そうなるとどうしても、2画面、3画面と必要になってきます。

そこで便利なのが、「PD2700Q」には「DualView」という機能が付いています。
この機能を使えば、画面を分割してそれぞれを異なる表示モードに切り替えて使うことができるのです。

例えば写真現像をしているとして、片側は細部を確認するための「暗室モード」、もう片側は色を確認するための「sRGBモード」というような、通常なら複数のモニターが必要になるような役割分担をさせて1モニターでも効率良く作業することができるのです。

私の場合よく利用したのは、通常表示とブルーライト軽減モードの組み合わせでした。
色を確認する必要があるものは通常表示の部分で、文章執筆や調べ物など正確な色が必要ない物は目を休めつつ行うことができなかなか快適です。

気になった点

・大きめのスタンド

半円+長方形の台座は単体で見ると「円形や2本足のスタンドと比べると場所を取りそうだな」と思ったのですが、実際に設置してみると本体の前面から出ている部分は少ない(スタンドのかなり前寄りに画面が位置する)ので手元のスペースを使う上ではあまり気になりませんでした。

とは言え、スタンドの奥行き自体は239.6mmとやはり大きめではあるので、狭めのデスクだと画面サイズに対して必要な距離を取りづらい場合があると思います。


ただ悪い面ばかりではなく、台座とディスプレイの間の空間が広く空いているので、PCを使わない時のキーボード置き場として重宝しました。

ディスプレイを最低の高さに下げていても5cm程度の高さは空いており、キーボードに限らず小物を置くスペースとしては使いやすいと思います。
多少無理して27インチの大画面を置いた環境でも、このおかげでスッキリした状態をまま使いやすくはあるのではないでしょうか。


・ボタンの操作性

設定などに使うボタンの操作性が少々残念だと感じました。

5ボタン+電源の6ボタンが縦に並んでいるのですが、すべて表面の凹凸が同じなので前面から手を回して操作していると押し間違えてしまうことがしばしばありました。

ボタンの位置を示すマークが前面に打ってあるとは言っても見ている角度によっては本体の厚さ分でズレて見えている場合もやはりあるので、せめて電源ボタンだけでもボタンの形状を変えてくれると良いな、と思います。

まとめ


クリエイター向けモデルならではの機能面の豊富さもさることながら、視野角の広いIPS液晶に画質も良好、ノングレアで写り込みによる目の負担も少ないなど基本がしっかりしており、無難なデザイン、モニターアームを用意せずとも十分に使い勝手が良くしっかりしたスタンドなど、目立った欠点が少なくオススメしやすいモデルだと感じました。

それでいて、コストパフォーマンスに優れたBenQらしく決して値が張るモデルではないのも良いですね。
27インチWQHDの機種としては最安クラスにほど近い4万円台後半です。

より安価な4万円台前半の機種も確かにありますが性能的には最安より少し足してでも「PD2700Q」を選ぶ価値があると感じていて、例えば表示色が約10億7000万色となる機種はこれより安い27インチWQHDモニターにはまずありません(正確には1つありますが、同じBenQの旧モデルです)。

安くても良いモニターを求めるならば、非常に良い選択肢ではないでしょうか。