「RX1R II (DSC-RX1RM2)」を買いました

2018.01.05 カメラ ライター:__agar

発表時からずっと憧れだったカメラ、SONYの「RX1R II」を購入しました。今回はそのファーストインプレッションをお送りします。

「RX1R II」とは?


「RX1R II」は、SONYのコンパクトデジタルカメラ・Cyber-shotの大型センサーモデル「RX」シリーズの最上位機種として2016年2月に発売されました。
つまりはこの記事の執筆時点で既に発売から2年近くが経過している機種というわけですが、今なお同シリーズの最上位機種であり続け、他の追随を許さない性能を誇っています。

主な変更点としては、先代のRX1 / RX1Rから引き継いだ35mm判フルサイズセンサーにSonnar 35mm F2の単焦点というフォーマットはそのままに、約4,240万画素という高画素数のセンサーへと変更。

そしてローパスフィルターありの「RX1」とローパスフィルターレスの「RX1R」という2本立てだった前モデルに対し、世界初となるローパスフィルターの効果の有無を切り替えられる光学式可変ローパスフィルターを搭載しています。
さらに前モデルのウィークポイントであったAFの改善、収納式のEVFや可動式液晶の搭載など様々な面において改良が施されました。

「フルサイズセンサーのコンデジ」という初代の時点で強烈な個性を持っているわけですが、そこに更なる技術の結晶を詰め込んだ狂気のカメラ。
コンパクトデジタルカメラという概念そのものが分からなくなってくるような、ある意味小型化を得意とするSONYらしい近年稀に見る作品です。

既存の枠にとらわれない、妥協のない一台だけあって価格も規格外。
初値で40万円超、それが発売から2年経つ今でもあまり値崩れせず30万円台半ばの相場と言えば他に代えがたい機種であることの片鱗を感じ取っていただけるのではないでしょうか。

開封・付属品


パッケージはM3以降のRX100シリーズなどとそう変わらない、黒とオレンジの紙箱です。


本体の梱包は黒の不織布…ではなく、しっかりした布に包まれています。このあたりは高級感がありますね。


一旦本体は置いておくとして、まずは付属品の一覧です。
バッテリー、バッテリーチャージャー、micro USBケーブル、ACアダプタ、ショルダーストラップ、アイピースカップ、クリーニングクロス、説明書、保証書などが付属。


バッテリーはXタイプ、RX100シリーズと同じ…いえ、HXやWXとも同じ小さなバッテリーです。
フルサイズから1/2.3型センサーの機種まで同じバッテリーが使われているという例はどこのメーカーを探してもこのNP-BX1以外に無いかもしれません。

これがRX1シリーズの最大の弱点であり、静止画で公称約220枚も撮ればバッテリーは空に。その点ではチャージャーが付属しているのはありがたいところです、バッテリーだけ買い足せば済むのですから。


付属品として挙げ忘れていましたが、本体にあらかじめ装着されているレンズキャップもなかなかのもの。
Eマウントレンズ(特にAPS-C向け)に多いフィルター径49mmなので既存のものがあるはずなのですが、RX1シリーズ専用のキャップが用意されています。


金属製かつ、裏面に通常のレンズキャップのような肉抜きがなく完全に平らでホコリが溜まらない構造。こんなところまで凝っているのか、と感心してしまいました。

外観

※以下の本体写真は、マルミ光機「EXUS LENS PROTECT 49mm」とSONY「モニター保護セミハードシート PCK-LM15」を装着した状態で撮影しています。


フルサイズセンサーをコンパクトにパッケージングしたRX1シリーズはボディに対して大きめのレンズが目を引き、一見ミラーレス一眼のようなフォルムです。


操作系も同社のミラーレス機の配置に近く、ダイヤル数・ボタン数は十分だと感じました。
UIもSONYのカメラでは見慣れた物ですし、多くのキーがユーザー自身で機能を割り当てられるようになっているので好みに合わせやすいでしょう。


LVFはチルト式で、上下に角度を付けられるようになっています。


グリップ部分にはNFCアンテナ。


グリップ直下のフタを開けると、バッテリーとカードの入るスペースがあります。


反対側の角にはAF-S/AF-C/DMF/MFの切り替えダイヤル。


左側面のカバーを開けると外部端子があります。


レンズ部分にはフォーカスリングとマクロ切り替えリング、絞りリング。そして根本にはαのイメージカラー(これαじゃないんですけどね…)であるシナバーカラーの装飾が施されています。


左肩には収納式のEVF。以前から店頭でRX1R IIを見るたびにここの動きが好きで何度も開閉してみていたのですが、レバーを引くとEVFが上に上がって接眼部分が前にせり出してくる一連の動作が妙に滑らかでクセになります。


EVFには付属の丸いアイピースカップを取り付けられますが、もちろんこの状態では収納できないので装着する場合はEVFを開いたままとなります。


そこもしっかりしていて単にゴムの弾力ではめ込むだけではなく、カップの右側にあるネジを締めれば脱落しないようになっていました。付けっぱなしで持ち歩く場合はほぼ内蔵EVFのような感覚で使えそうですね。

外観全体として、カメラに疎い人には決してこれがモンスターマシンだとは感じさせないであろう小柄なボディ、それでいて分かる人にはRX1シリーズだと一目で分かる個性とのバランス感が気に入っています。

マグネシウムボディの質感も良いですし、ボタン周りなどの印字類はすべてモールドされていて白インクを流し込まれた擦り消えることのない仕様、そして先に挙げたEVFのギミックなど、スペックには現れない部分も非常にコストのかかったカメラであることが見れば見るほど伝わってくるのです。

あえて筐体にケチを付けるとすればグリップ。
デザイン的に、そして小型化のインパクト的にはこのほとんど平らな申し訳程度のグリップがベストでしょうが、小型とはいえ500g強のカメラをこの狭く引っかかりのないグリップで支えるのは少々無理があります。ちょっと良い物を見つけてAmazon.comで注文してあるので、また後日結果をご報告しましょう。

試し撮り

ここ数年、多少なりとも数台のカメラとそれなりのレンズを使ってきてはいますが、正直、憧れのこのカメラに見合う腕は到底ありません。
だから作例とは言いたくないのですが、このカメラを手にした初日に撮った写真を添えておきたいと思います。

DSC00108

DSC00052

DSC00081

まとめ


カメラ好きなら憧れのカメラの1台や2台は誰しもあるでしょう。ライカだったり、お使いのマウントの最上位機種だったり、人それぞれだと思います。

私の場合はどこで道を間違えたのかこのクレイジーなカメラがそういった存在になってしまったのですが、あまりにも極端なカメラだったおかげで発売から2年を経ての購入にも関わらず、時代に取り残された存在となり見る影もないプライスタグの付いた「かつて憧れだったカメラ」ではなく初めて見た頃と何ら変わらないインパクトを持つ「憧れのカメラ」のまま手にすることができたのはある意味幸運だったのかもしれません。

他人におすすめするカメラかと問われれば、答えはノーです。30万円以上出して35mmでしか撮れず200枚も撮らないうちに電池が空になるカメラを買うよりは、同じ値段でお好きなマウントのフルサイズ機とちょっと良いレンズでも買ったほうが幸せになれる人が多いのは間違いありません、万人受けするようなカメラではないでしょう。

まさか本当に買ってしまうとは自分でも思っていませんでしたし、この特殊なカメラと反りの合うユーザーかもまだ分からないのですが、こうなった以上は真剣に付き合って行こうと思います。