ノイズキャンセリング機能付きBTイヤホン「WI-1000X」レビュー

2018.01.02 その他レビュー ライター:__agar

昨年末にSONYのBluetoothイヤホン「WI-1000X」を購入しました。ノイズキャンセリング・外音取り込みやLDAC対応など多機能なこの機種。オーディオに関してはあまり詳しくないのですが、数日使ってみた感想など書き残しておこうと思います。

「WI-1000X」とは?


2016年に発売されたヘッドホン「MDR-1000X」に端を発し、ワイヤレス&ノイズキャンセリングというこの機種が持っていた2つの強みを、ヘッドホン以外にも持ち込み発展させたものが現行の1000Xシリーズ。

MDR-1000Xの後継機種となるオーバーヘッド型の「WH-1000XM2」、ネックバンド型の「WI-1000X」、左右独立型の「WF-1000X」という3機種がラインナップされています。

今回ご紹介する「WI-1000X」はネックバンド型のBluetoothイヤホン。
他の2機種と同様にノイズキャンセリング性能に力を入れているのはもちろん、従来規格よりも伝送時の劣化が少ないBluetooth用コーデック「LDAC」に対応、「S-Master HX」や「DSEE HX」といったSONYのオーディオ製品ではお馴染みの機能も盛り込まれた多機能な機種です。

開封・付属品


ネックバンド部分の大きさがあるのでパッケージはイヤホンとしては大きめ。


外側のスリーブを外すと、黒地にSONYロゴが入った高級感のある内箱が出てきました。


まずは本体とご対面。


パッケージ内容の一覧です。主な付属品はイヤーピース、ポーチ、ケーブル類と説明書。


イヤーピースは通常のハイブリッドイヤーピースと、遮音性の高いトリプルコンフォートイヤーピースが各サイズ付属しています。


正方形の専用ポーチは、CDケースよりもう一回り大きいくらいのサイズ感。ネックバンド部分を折りたためない構造ということもあって持ち歩き時の本体サイズがそこそこ大きいのですが、ポーチ自体はぴったりサイズかつ薄手で扱いやすいと思います。

内側は柔らかい生地で傷を付ける心配もありませんし、ケーブルなどを一緒に入れておけるようなポケットも付いていて実用的。一昔前のイメージではSONYのイヤホンの付属ケースってかさばったり出し入れが面倒だったり…というのが頭にあったのですが、嬉しい誤算でした。


ケーブル類をまとめてチェックすると、左上から順に、充電用のmicro USBケーブル、有線のイヤホンとして使うためのケーブル、さらに飛行機などで使える変換コネクタが付属しています。

外観


続いて外観をチェック。首にかけておける形状の本体と、そこから伸びるケーブルで繋がった左右のドライバーユニットに分かれています。


本体の中央部分はヘッドホンのヘッドバンドのような、ある程度曲げられる柔軟な作りとなっています。


主な操作は左側で行い、電源、音量-/+、再生/一時停止のボタンが内側に並んでいます。


右側にはノイズキャンセリングのモードを切り替えるボタンがあります。
また、右部分の外側にはNFCアンテナが内蔵されており、対応機器とのペアリングがワンタッチで可能です。


左右の操作部は樹脂製ですが、全体の長さで言うと1/3ほどの首の後ろに当たる部分にはクッションが入っています。

この機種の発売前、同じSONYのネックバンド型Bluetoothイヤホン「h.ear in Wireless(MDR-EX750BT)」を試聴したことがあり、その際に着け心地に違和感があったことからなんとなくこのスタイルに苦手意識を持っていました。

しかし、内側にクッションがあることや樹脂部分に施されたシボ加工、ネックバンドの側圧が弱めなことなど様々な要因があると思いますが、WI-1000Xではさほど違和感なく使えています。後発機種ゆえか、はたまた上位機種ゆえか、いずれにせよネックバンド型が苦手な方も一度試してみて欲しい仕上がりです。


ドライバーユニットへと繋がるケーブルは、ネックバンドの先端からではなく首にかけた際に耳の下あたりに来る中間の部分から出ています。


ネックバンドの先に溝があり収納時はケーブルを巻いておくこともできますが、ドライバーユニットまで固定できるわけではなくケーブルの途中に負荷がかかりそうな作り。付け根の作りも含めてケーブルを交換できないそこそこの値段のイヤホンとしては少々不安かも。

BA+D型のハイブリッドドライバー


WI-1000Xのドライバーは、バランスド・アーマチュア型とダイナミック型を1基ずつ組み合わせたハイブリッド型。

構成的には同社のXBA-N1/N3と同じで、実際、開発者インタビューによればBA型のドライバーに関してはこの2機種と同じ物が搭載されています。
D型のドライバーはXBAシリーズの物ではなく「h.ear in NC」の物となっていますがコスト上の都合ではなく、ノイズキャンセリング性能を高めるために低音域の感度を重視したチョイスとのこと。

実を言うと私はモニター系のEXシリーズのファンで、EX510SL・EX600・EX800ST・EX1000と長く使っています。
XBAシリーズが登場してSONYイヤホンの新しい柱となった時にはその出来に非常にがっかりしたクチなので、XBAシリーズがベースのWI-1000Xの音が耳に合うかどうか…という懸念もあったのですが、良く出来ていますね。
恥ずかしながらXBA-N3自体をまだ試聴したことが無かったのでこちらもWI-1000Xの購入ついでに少し聴いてきたのですが、音の繋がりもバランスも良くなっていてXBAシリーズに抱いていたイメージを改めさせられたように思います。

少し話が逸れましたが、つまりは利便性を重視した機種でありながらも、ノイズキャンセリング機能のための変更はあれどXBA-N1/N3に近い性格も持ったWI-1000Xの音質にはそこそこ満足しています。

ノイズキャンセリング機能


本機種の売りの1つであるノイズキャンセリング機能。ライバル機種を所有していないので店頭での比較とはなりますが、BOSEには勝てていないかな、という印象。
とは言え、普通に使う分には十分メリットのある性能。QuietComfortシリーズに慣れていて買い換えを考えている方は一度確認しておいたほうが良いかもという程度ですね。

ノイズキャンセリング有効時のホワイトノイズはかなり少なく、音楽を流さずノイズキャンセリング機能だけを使って耳栓代わりにしたい時でも気になりにくいです。

ネックバンド右側のボタン1つで、ノイズキャンセリングモード・アンビエントサウンドモード(外音取り込み)・OFFの3モードをいつでも切り替えられるのはとても便利に使っています。
普段はノイズキャンセリングモードで使いつつ、駅のアナウンスを聞きたい時などはアンビエントモードに切り替えというような操作が簡単にできますし、専用のボタンが用意されていることで、アプリから制御できるスマートフォン以外とペアリングしている際にもモード変更が容易なのは良いと思います。

有線で使っても便利


Bluetoothイヤホンのメリットとしてこれを挙げるのもどうかとは思いますが、有線でも使える仕様になっているのもWI-1000Xの長所でしょう。

付属のケーブルをネックバンド部分のmicro USB端子に繋げば、3.5mmジャックに挿せる普通のイヤホンに早変わり。
この機種を購入するまで、メインはBluetoothの「Beoplay H5」に移行しつつも有線のイヤホンを使いたい時があってMDR-EX1000も結局サブで持ち歩き続けていた筆者としてはかなりありがたい機能でした。

有線での使用時には電源を入れる必要はなく、ごく普通のイヤホンと同様に接続するだけで聴けるので電池切れの際の手段としても有効。また、有線接続中でも電源を入れればノイズキャンセリングを使えるというのも便利なところです。

まとめ

3万円台半ばとBluetoothイヤホンとしては高価な部類ですが、目玉のノイズキャンセリング機能はもちろん、音質や使い勝手など相応の価値はある機種です。

左右独立型のフルワイヤレスイヤホンがどんどん出てきている時代に、こんなかさばるBluetoothイヤホンを?という意見も当然あるでしょうが、その分、接続安定性や電池持ちの良さといったメリットもあります。フルワイヤレス以外で高機能な完成の高い機種が欲しい方にはおすすめ。