「Galaxy A8 (2018)」レビュー。”edgeじゃないS8″のような完成度の高いミドルレンジ機

2018.03.14 モバイル ライター:__agar

サムスンが海外で発売しているミドルレンジスマートフォン「Galaxy A8 (2018)」をレビューします。


※本記事は、技術基準適合証明を取得していない端末の日本国内での利用を推奨するものではありません。

「Galaxy A8 (2018)」の概要


日本国内ではGalaxyといえばSシリーズやNoteシリーズなどのハイエンドモデルを中心に投入されているのであまり馴染みがないかもしれませんが、AシリーズはSの1つ下、少しスペックを抑えた手頃な価格のシリーズです。以前auから「GALAXY A8 SCV32」が発売されているほか、docomoの「Galaxy Feel (SC-04J)」もベースとなっているのはこのAシリーズに属する機種ですね。

2018年モデルのGalaxy A8は、従来のGalaxyシリーズの象徴でもあった画面下のホームボタンを廃止し、オンスクリーンキー化するとともにディスプレイを縦方向に拡大。昨年のS8/S8+/Note8といった上位機種の変化に合わせたフォーマットに刷新されています。

さらに、フロントデュアルカメラの搭載やAシリーズでは初となるモバイルVRヘッドセット「Gear VR」への対応、S9/S9+に先行して背面指紋センサーの配置を”カメラ横”から”カメラ下”に見直すなど、シリーズの垣根を超えた意欲的な取り組みも見られるミドルレンジ機です。

スペックとしては、SoCは2017年モデルのA7/A5に搭載されたExynos 7880からExynos 7885へ変更され、RAMも4GBに増量(A8+の一部モデルは6GB)。OSはAndroid 7.1ですが、Android 8.0へのアップデートを予定しています。

5.6インチの「A8」と6.0インチの「A8+」の2サイズ展開で、2018年1月に発売されました。

開封・付属品


今回レビューするのはA8のデュアルSIM版、SM-A530FDというモデル。カラーはOrchid Grayです。


箱のデザイン自体は似ているものの、最近のSシリーズやNoteシリーズの黒い箱を見慣れていると真っ白な箱はちょっと新鮮。


箱を開けるとまず一番上には説明書などが入った薄い内箱があり、その下に本体が入っています。7以降のiPhoneのような感じですね。


充電器やイヤホンはもちろんとしてmicro USB→Type-Cの変換アダプタや透明なハードケースも付属し、本体には説明書きの入ったフィルムの下にもう1枚、通常の液晶保護フィルムが貼られています。別途アクセサリー類を買う必要はなく、そのまますぐに使い始められる充実ぶりです。

外観


18.5:9のワイドディスプレイの採用やハードキーの廃止によって、前面だけ見ると上位機種にそっくり。画面端が大きくカーブしたエッジスクリーンでこそありませんが、高級感のある2.5Dガラスに覆われています。


2つ並んだフロントカメラは、画角を切り替えて撮影できるほか、Note8で初搭載された疑似ボケを出せる機能「Live Focus」を自撮りで使えます。


背面もなかなか悪くありません。カメラ周りはS9と同じ配置になっているので、S8/S8+/Note8のように指紋センサーに指が届きにくいということもなく使いやすいです。


右側面には電源キーとスピーカー。


左側面には音量キーとnano SIMトレイ。S8/S8+/Note8ユーザーを悩ませる、つい誤って押してしまう配置の「Bixby」キーはありません。


下部にはUSB Type-C端子とイヤホンジャック。


上部にはnano SIM/microSDトレイがあります。おや?SIMトレイは側面にもあったのでは……?


実はSIMトレイが2ヶ所に分けて配置されていて、2枚のSIMカードとmicroSDを同時にセットできます。

1つのトレイでこの3枚同時利用を実現している機種は見かけますが、個人的にはA8のこの仕様は良いと思います。というのも、入れ替え頻度の高いSIMを左側面のトレイに入れるようにしておけば入れ替え時に他のカードがずれ落ちる心配もないので出し入れしやすく、スロットを破損する可能性も格段に下がるでしょう。

例えば、メインのSIMはmicroSDと一緒に上部のトレイに入れっぱなしにしておいて、渡航先のSIMを使う時は左側面のトレイだけを出し入れするといった使い方も良さそうです。


この機種ならでは、という感じがして密かに気に入っているのが、このユニークなスピーカー配置。

右側面の上寄りに付いていて一見奇をてらったデザインにも見えるものの、縦持ちでも横持ちでも手で塞いでしまうことがなく、実はかなり実用的です。

「Galaxy S8」とのサイズ比較


「Galaxy S8 (SC-02J)」と並べてみました。画面サイズはS8が5.8インチなので、対角0.2インチほどA8の方が画面が小さいことになります。


本体サイズはかなり近く、A8の方がわずかに幅が広い程度。


サイズは近いもののエッジスクリーンの有無で断面形状が大きく異なること、S8よりも20gほどA8のほうが重いことから、S8を手にした時ほどの大画面と操作性の良さのバランスに対する感動はありません。

ただし、寝転がって横や上を向いて操作するような場合など、エッジスクリーンではないA8の方が端末を支えやすく、指の付け根で誤操作することもないため扱いやすく感じるシーンもありました。通常時ならよりコンパクトなS8の方が扱いやすいので、ここは一長一短ですね。

使用感


18.5:9だけれどフラット、という今のところ他のGalaxyシリーズにはない仕様のディスプレイ。上位機種ほどの狭額縁ではありませんが、もちろんSuper AMOLEDですし角丸処理も同じようにされていてチープさはありません。


UIは同世代の他機種と同様です。


プリインストールアプリはご覧の通り。海外版はダイヤルアプリが2つも入っていたりはしないのが本当にうらやましいです。


Exynos 7885はA8/A8+で初めて搭載されるSoCなのであまり性能の見当がつかないまま手にしたのですが、ベンチマークスコアなどを見るに処理能力としてはQualcommのミッドハイレンジ向けSoC「Snapdragon 660」あたりに近そうです。CPU性能が高めでGPUはそれなり、という構成もよく似ていて、「スマホでゲームはしない、でもSNSやブラウザをハイエンド並みの快適さで使いたい」という方には適しているでしょう。

実際の動作も良く、ソフトウェア的にも目立って省略されている部分は無いので、S8と併用していても何ら不満なく使えました。指紋認証や顔認証の速度・精度も申し分ありません。

少しだけ、S8/S8+/Note8を使ったことがある方は気になるかもしれないな、と感じたのが、ホームボタン部分に感圧センサーは内蔵されていない点。

もっとも、S9準拠の触れやすい位置に指紋センサーが移動したので「画面点灯→顔認証」ではなくそちらを使えば良いですし、机に置いたままロック画面の通知を確認した時くらいしか使い勝手への大きな影響はないでしょう。あまりにも良く出来ているのでそんな細かい部分までSシリーズと同等の機能を無意識に期待してしまっていましたが、そもそもミドルレンジの機種なわけですし、そこまで求めるよりは安さを歓迎したいところです。

カメラ

Galaxy A8 (2018)のリアカメラは、約1,600万画素の1/2.8型イメージセンサーにF1.7のレンズという組み合わせ。その性能はどれほどのものか、オートモードで何枚か撮影してみました。


上位機種は全スマートフォン中でも指折りのカメラ性能と評されているので「上位機種並み」とまで言ってしまうと言いすぎかと思いますが、ミドルレンジ機のカメラとしてはかなりレベルが高いのではないでしょうか。

夜景も難なく撮れますし、発色などのチューニングも良さげです。

まとめ

高品質な筐体や快適な動作を支える十分なスペックはもちろん、しっかりと上位機種の新要素が取り入れられているので機能面でも見劣りせず、総評としては非常に良質なミドルレンジ機だと感じました。

コストカットの跡が見え隠れする部分があまりないおかげか、使っていてミドルレンジの機種だということをつい忘れてしまう完成度の高さで、上位機種には無いフラットな18.5:9ディスプレイという魅力もあります。「もしS7までと同様に、S8にも”edge”ではないモデルがあったら、きっとこんな感じだったんだろうなあ」と思ってしまうほど。

コストパフォーマンスはどうか?と問われれば、国内版・海外版問わずS8の価格がかなり落ちてきている今のタイミングでは金額的なメリットは少ないかもしれませんが、価格を抜きにしてもおすすめできる機種であることは確かです。

Galaxy A8 (2018) SM-A530FD (64GB, Orchid Gray) | Expansys

Galaxy A8+ (2018) SM-A730FD (6GB/64GB, Black) | Expansys