15.6型モバイルディスプレイ「ASUS ZenScreen MB16AC」レビュー

2018.07.27 PC・Mac・周辺機器 ライター:__agar

ASUSの15.6インチモバイルディスプレイ「ZenScreen MB16AC」を購入したのでご紹介します。



そもそもこれ何?という方もいそうなので簡単に説明すると、USBまたはDisplayPort Alternate Mode(DP Alt-Mode)で接続して使う外付けディスプレイです。初めに“モバイルディスプレイ”と紹介した通り、一般的な液晶モニターとは違い、据え置きでの利用だけではなくノートPCなどと一緒に持ち歩いて使うことを想定した薄型・軽量仕様となっています。

外観・付属品


正面から見た様子。フルHD解像度の15.6インチ液晶を搭載していますが、今風の3辺狭額縁のデザインで仕上げられているので、画面サイズを聞いてイメージするよりは持ち歩く気になれるサイズ感です。

薄型化や軽量化のためと思われますが、本体の操作ボタンは2つと少なく、あまり設定変更などの操作性が良いとは言えません。レスポンスもあまり良くはないので、無理にこちらを使うよりは「DisplayWidget」というWindows用のユーティリティツールが提供されているのでこちらを使った方が便利でしょう。

右下には電源キーと謎の穴。この穴も単なる飾りではなく重要な役割を果たすもので、詳しくは後述します。


背面は、ASUS製品ではおなじみの同心円状のスピン仕上げ。ZenBookシリーズと組み合わせて使う場合などには良い統一感が出そうですね。金属製ではありませんが、鈍い光沢を放っていて遠目にはそれらしい高級感があります。機器の性質上からも常に触れて使うものではありませんし、申し分ない質感だと思います。


厚さ8mm、重量は780g。15.6インチという画面サイズからすると面積あたりの重量は軽く、タブレット端末などの感覚で手に取ると拍子抜けするほど軽いです。


付属品は、スタンド機能付きのスリーブケースとZenScreenペン、USB Type-CケーブルとUSB A変換アダプタです。

2通りのスタンド機能


MB16ACそのものはスタンドなどの付いていないただの板なので、使用時に自立させるための方法が別途用意されています。1つは、スリーブケースを上のように折りたたんでマグネットで固定する方法。このケースを使って持ち運ぶなら一番手っ取り早い方法かと思います。


もう1つは付属の「ZenScreenペン」を使う方法です。ちなみに、立派な名前が付いてますがスタイラスペンなどではなく、ごく普通のボールペンなので注意。


本体の右下にある穴にペンを差すとスタンド代わりにできるようになっています。見ての通り単純な仕組みなので、付属のペン以外でもサイズの合うペンや棒状の物があれば代用できます。


角度調整などはしにくいものの、個人的にはスリーブケースを使った方法よりこちらが気に入りました。というのも、スリーブケースはこの大きさのディスプレイの両面を覆うものなのでそこそこの重量があり、せっかくの軽さをスポイルしてしまいます。適当なペンが1本あればどこでも使えるこちらの方法なら、より手軽に持ち歩ける点では優れていると思います。欲を言えば、ペン用の穴が左側にもあると卓上での配置の自由度が増したのではないでしょうか。

もちろんこれ以外の方法も考えられ、少し高さを付けて設置したい場合ならタブレット用のスタンドを活用するのも良さそうです。

USBモニターとしても、DisplayPortでも使える


MB16ACの入力端子は、USB Type-Cが1ポートあるのみ。HDMIなどの他の入力方法は用意されていません。潔い仕様といいますか、この仕様だからこそ実現できた薄さでもあるのでしょう。

入力端子は1つでも実際の入力方法としては2系統あります。1つはDP Alt-Mode。USB Type-C端子を搭載しているPCなら何でも良いわけではないので確認は必要ですが、対応機器であればUSB Type-Cケーブル1本でDisplayPort接続として動作します。

もう1つはUSB接続で、この場合はUSB接続のモニターでは広く使われているDisplay Link社の技術を用いた接続となります。USBモニターを使ったことのある方ならお分かりかと思いますが、映像出力のための規格ではないUSBを利用する関係上、間にさまざまな処理が入るので転送速度は落ちますし負荷も大きいです。ただし、USBポートを搭載するWindowsマシンならほぼ使える点ではメリットがあります。

使ってみて不便だなと思ったのが、DisplayPort接続とUSB接続を任意に選べるような設計にはなっていない点。この機種がというよりはUSB Type-C絡みの規格の複雑さからですが、上手く行かない場合にはある程度の知識が必要かもしれません。ちなみに、同じケーブルを使うが故に起きやすそうな「DP Alt-Modeで認識させたいのにUSB接続になってしまう」というようなケースには、USB接続用の専用ドライバーをインストールしないでおくのが有効な手段のようです。

どちらの方法で接続する場合も、電源供給用のケーブルを別途繋ぐ必要はなく、USBケーブル1本で完結するのは良いですね。

まとめ

薄さや軽さというモバイル機器においては非常に重要な点で大きなアドバンテージがあり、15.6インチの大画面とは思えないほど手軽に持ち運べます。ディスプレイの発色や視野角も良好ですが、欲を言えばモバイル中心の使い方が想定されるだけにアンチグレア版が欲しいところ。可搬性とトレードオフで入力周りはやや尖った仕様のため、最新規格を正しく理解して使える環境が整っている必要はありますが、条件が合うようであれば他に代えがたい機種でしょう。