レノボ・アウトレットで「ThinkPad X1 Carbon(2017年モデル)」を買ってみた

2018.08.31 PC・Mac・周辺機器 ライター:__agar

レノボ製品のアウトレット品を販売している直販サイト「レノボ・アウトレット」で、「ThinkPad X1 Carbon」の2017年モデルを買いました。アウトレットで買ってみてどうだったか、商品の簡単なレビューとあわせて、感想を書き残しておこうと思います。

レノボ・アウトレットを使ってみた感想


新品を販売しているレノボの通常の直販サイトから見るとやや分かりにくい場所にあるのであまり認知されていないかもしれませんが、レノボの直販サイトとしてはもう1つ、アウトレット品専門の「レノボ・アウトレット」があります。

レノボ・アウトレットで取り扱っている商品は大きく分けて、未開封・未使用の「未開封・未使用キャンセル品」、開封済み製品を整備して再販する「開封済み・新装整備品」、新装整備品の中でも本体または付属品に傷がある物を指す「傷有り・新装整備品」の3通りがあります。いずれにせよ、「一度誰かが注文したけれど、何らかの事情でメーカーに戻ってきた製品」がこのアウトレットコーナーに並んでいるというわけですね(少なくとも建前上は)。


筆者が今回購入したのは、14インチの軽量モバイルノート「ThinkPad X1 Carbon」の2017年モデルです。価格は12万円台。レノボの場合、新品は曜日や時間帯によってEクーポンの大幅値引きが付いていることも多いので、機種や構成によっては普通に買った方が安いモデルもありそうな点は注意が必要です。

格好良いデザインや質感の良さ、キーボードの作りの良さなどからこのシリーズには以前から憧れていて「次はX1 Carbonの最新モデルを特盛の構成で買いたいな」などと思っているのですが、実際のところ、日常的にノートPCを持ち歩いたり限られたスペースで使う機会も多いので「いくら薄くて軽いとは言っても、14インチで大丈夫だろうか」ということや、その筐体設計ゆえに(X270までの)普通のXシリーズと比べれば拡張性に多少の制約があるのは気になるところ。本気の構成で買う前に、X1 Carbonって実際どうよ?というところを知っておきたかったので、合わなかったら手放せばいいかなとアウトレット品で試してみることにしました。

話を戻すと、レノボ・アウトレットのサービス自体の感想としては、まずとにかく納期が早いです。レノボの新品PC、特に国内製である「米沢生産モデル」以外の中国製モデルを買ったことがある方ならお分かりいただけるかと思いますが、納期が長い&その目安表示がまったく当てにならないというあのストレスがありません。先述の通り、レノボ・アウトレットでは基本的に返品された製品を扱っている(ということになっている)ので、国内に在庫を持っています。注文から2,3日で届く普通の国内通販の感覚で使えるため、安く買いたい人だけでなく、故障や紛失などのトラブルで1日も早く新しいThinkPadを調達したい場合にあえてアウトレットを使う……なんて裏技もありかもしれませんね。


筆者が購入したX1 Carbonは、サイト上では「傷有り・新装整備品」というステータスになっていました。しかし、実際に届いた商品を見るとそのような傷はどこにも見当たらず、新品と言われてもまったく違和感なく受け入れられるぐらいの至ってきれいな状態。もし欲しい商品が「未開封・未使用キャンセル品」や「開封済み・新装整備品」でなく傷あり表示だったとしても、中古品に近い物が届くような覚悟はあまり必要ないのではないでしょうか(あくまで一例なので、いわゆる“箱蹴り職人”じゃないかとまでは言いませんが)。


なお、送られてくるのは本体とACアダプタのみ。X1シリーズならではの観音開きの立派な箱はもちろん、マニュアルの類もありません。開封する楽しみやリセールバリューを考えるならマイナスかもしれませんが、PCの箱って保管するには結構場所を取るので、逆にありがたいという人もいるかも。

「ThinkPad X1 Carbon(2017年モデル)」簡易レビュー

せっかくなので、X1 Carbonのレビュー的なものも少しだけ。


見た目はThinkPadらしい、マットな質感の黒色のノートPC。機種名の通り、筐体にはカーボンファイバーやマグネシウム合金を使っており、Xシリーズとしては大きい14インチのディスプレイを搭載しながら、約1.13kgというモバイルPCとして通用する軽さに仕上げています。



遠目に見るとどのシリーズもよく似たデザインのThinkPadですが、意外と質感が違ったり、表面処理や色合いが違ったりするんですよね。X1 Carbonはいわゆる“ピーチスキン”のような感じではないさらっとした手触りです。ディスプレイを閉じた時の音やボディの剛性感などには、フラッグシップ機らしい高級感があります。


当たり前のように180度開くディスプレイ。耐久性を重視するThinkPadとしては比較的、画面占有率が高く現代的なデザインに見えますね。


キーボードは6列、トラックポイント付き。筆者は以前X250を使っていたのですが、厚みのある無骨なボディのX240~X270までのキーボードよりも、ボディは薄いはずのX1 Carbonの方がしっかりとキーストロークがあり打ち心地の良いキーボードを積んでいることに驚き。いかに薄型軽量化に力を入れた機種といえど、ThinkPadのそれもXシリーズのフラッグシップ機としては、やはりそこは譲れないところなのでしょう。このサイズ感でこれだけ快適にタイピングできる機種は他に無いだろうと感じました。



拡張性ではX200番台の機種に一歩譲りますが、他社の同クラスの機種との比較であれば、USB A ×2、USB Type-C ×2、HDMIなど、この薄さにできるだけ多くの端子を詰め込む努力の跡が見られます。有線LANに関しても、変換アダプターは必要なものの、USBなどの他のポートを埋めずに使える独立した端子が用意されています。


気になった点をいくつか挙げると、カメラで撮った写真のデータの取り込みをよくするので、SDカードスロットの仕様はやや残念。フルサイズのSDではなくmicroSDであるということは事前に知っていましたが、背面のSIMカードトレイと一体になっていることには購入してから気が付きました。通常の使用中にはディスプレイの裏に隠れてしまう位置ですし、一度閉じた上でピンを使ってトレイを引き出さないとmicroSDの出し入れができないというのは不便です。

また、薄さ故にヒンジ付近や底面からは排熱できる構造になっておらず、すべて右側の側面から排熱されるので、負荷をかけるとEnterキーの右側あたりが熱くなってきます。ファンが唸りを上げるような場面は少なく、性能面で排熱に問題があるマシンではないのですが、あまり触れない部分に回すまでのスペース的な余裕は無かったのかもしれません(2016年モデルまではヒンジ付近から排熱)。

細かい点ですが、底面の4ヶ所に付いているゴム足が非常に低く、材質も比較的ツルツルした触感で、あまりグリップが効きません。置き場所によっては操作しているうちに本体がズレてしまうことがあるのは少々気になりました。


最近のモバイルノートらしく、充電はUSB Type-C経由です。汎用規格になること自体も扱いやすく嬉しいですし、「充電中以外は使えるUSBポートが1つ増える」という副次的なメリットもあります。

今回購入したモデルの構成としては、CPUはCore i7-7500U(kaby Lake)、メモリは8GB(DDR3/オンボード)、SSDは256GB(M.2 NVMe)。ディスプレイはフルHDで、指紋センサー付きのモデルです。型番は「20HQX15200」となっていますが、検索してもアウトレット以外の情報が出てこないので少々イレギュラーなモデルかもしれません。

2016年以降のThinkPadシリーズでは、従来のスライド式指紋センサーではなく、スマートフォンなどのようにセンサーの上に指を置くだけで認証できるタッチ式のセンサーが搭載されています。認証速度や精度は、同様の方式の他社機種と比べると特別優れたものではないと感じましたが、やはりスライドさせなくて良いというだけでもだいぶ楽ですね。メモリに関してはX1 Carbonはオンボードなので、(今回のようなアウトレットの場合はともかく)迷ったら多めに積んでおくべきだと思います。


総評としては、モバイルPCの名門、ThinkPad Xシリーズのフラッグシップ機らしい上質なキーボードが最も満足した点です。無骨なイメージとは少し離れますが薄さや軽さは間違いなく大きなメリットですし、それでいて、あくまで耐久性や剛性を犠牲にすることはない設計としている点も好印象。ただ、先述のmicroSDスロットの件やオンボードメモリ、内蔵バッテリーなど、拡張性やメンテナンス性でThinkPadを選ぶ人には適したモデルではないでしょう。14インチながら気軽に持ち歩ける、スペックと上質さを兼ね備えたモバイルマシンとしてはおすすめできます。

まとめ


レノボ・アウトレットでは、ThinkPad/ideapadシリーズのノートPCはもちろん、タブレットやデスクトップPCも含めたアウトレット品が販売されています。「旧機種でも良いから少しでも安く買いたい」、あるいはアウトレット品は基本的に国内在庫なので「海外発送ではなくできるだけ早く手に入れたい」という場合には、覗いてみる価値はあるかと思います。