デュアルカメラに18:9液晶の3万円スマホ「Moto G6」レビュー

2018.08.22 モバイル ライター:__agar

Motorolaが6月8日に発売したSIMフリースマートフォン、「Moto G6(XT1925-7)」を購入しました。しばらく使ってみたのでレビューします。

「Moto G6」とは?


Moto Gシリーズの2018年モデルとして登場した「Moto G6」。兄弟機種として、一回り大きなディスプレイを搭載しスペックも少し高めの「Moto G6 Plus」と、廉価版の「Moto G6 Play」があります(Playは日本未発売)。

実売3万円程度のミドルレンジ機ながら、デュアルカメラや18:9液晶を搭載。外装は、昨年の上位機種「Moto X4」のような3Dガラスを用いたデザインとしています。「Moto G5S」以降の2017年モデルと同様に、docomo/au/SoftBankの3キャリアのネットワークに対応します。

パッケージ・付属品


2017年モデルから、Motorolaのスマートフォンのパッケージはシリーズごとに色分けされています。ミドルレンジのGシリーズは緑色。余談ですが、Zシリーズは赤、Xシリーズは青となっています。


日本版のMoto G6は「ディープインディゴ」1色の展開ですが、パッケージは海外版のデザインをそのまま日本語化しているので、無いはずのカラーバリエーションが……。


箱を開けるとまずは本体が登場。


同梱品をすべて並べてみました。USB Type-Cケーブル、ACアダプタ、イヤホン、SIMピン、説明書が付属しています。

ごく普通の内容という感じですが、SIMフリー機ですとケースが付属したり液晶保護フィルムが初めから貼られているような機種も珍しくなくなってきているので、そういった点では見劣りするかもしれません。どちらかといえばマイナーな機種ですから、ほぼ通販でしかアクセサリーは買えないことを考えると、“とりあえず”レベルでもあるのと無いのでは違ってくるのではないでしょうか。

外観


2017年モデルまでは16:9液晶でしたが、G6シリーズは縦方向に画面を拡大した18:9液晶を採用しています。若干ですが角に丸みも付けてあり、最近のスマートフォンらしい印象。


指紋センサーは前面に配置。ベゼルの面積が狭くなったのでパーツの配置の都合があるのかなと思いますが、前機種と比べてかなり細長い形状になっています。


日本版のMoto G6のカラーは、ディープインディゴのみ。公式画像では黒に近いように見えますが、実際に見ると青みがかった深みのある色合いです。


右側面には音量キーと電源キー。


左側面には特に何もありません。


上部にはSIMカードスロット。


トレイにはnano SIMカード2枚とmicroSDカードを同時にセットできます。


下部にはイヤホンジャックとUSB Type-C端子。

筐体の質感はMoto X4の方が良いと思いますが、そこは発売当初の時点では倍近い価格差のある機種。3Dガラスやカメラ周りの装飾など上位機種に近い要素を取り込んでいて、約3万円の機種ということを考慮するとなかなか凝っていると思います。仕様的にも、18:9ディスプレイに狭額縁化、充電端子のUSB Type-Cへの変更などだいぶモダンな作りになりました。

スペック・動作

Moto G6のスペック表

SoCSnapdragon 450 1.8GHz オクタコア
RAM3GB
ROM32GB
画面サイズ5.7インチ
画面解像度2,160×1,080(FHD+)
バッテリー3,000mAh
OSAndroid 8.0
アウトカメラ約1,200万画素+約500万画素
インカメラ約800万画素
サイズ約153.8×72.3×8.3mm
重量約167g
カラーディープインディゴ

Moto G6はSnapdragon 450に3GB RAMのミドルレンジ機。個人的にはあまりスペックからして眼中になかったのですが、家電量販店で展示機を触ってみるとSnaapdragon 630/4GB RAMの「Moto G6 Plus」とそれほど動きに差を感じず、意外にも良い印象を受けました。チューニングの差なのかな?と思いますが、Snapdragon 450は400番台と言っても“CPUクロックを下げたSnapdragon 625”と言えるような構成のSoCなので、そもそも400番台だからといって敬遠するのはもったいないのかもしれませんね。


参考までに、ベンチマークスコアを添えておきます。Antutu Benchmark(v7)でのスコアは約7万点でした。

重量級のゲームアプリは厳しいですが、SNSアプリやブラウザなどの日常的な操作ではそこそこ。ライトユーザーの利用、あるいはヘビーユーザーの用途を絞ったサブ機としての利用なら悪くないと思います。

ディスプレイの品質は上位機種と比べるとやはり見劣りします。黒地の画面で白っぽく見えることがあり、映像に締まりがない印象。スリープ中に時刻や通知などの情報を確認できる「Moto Display」の使用時などにやや気になりました。

ソフトウェア



UIは2017年モデルから大きな変更はありません。基本的には、素のAndroidに近いシンプルなソフトウェアです。


独自機能としては、既存の「Moto Display」「Moto Actions」に加え、Moto X4で初搭載されたパスワード管理機能「Moto Key」がGシリーズにも搭載されるようになりました。Moto Voiceは従来通り、日本語には非対応。

また、Moto Displayの機能の一部として、スリープ中の端末に手をかざすとMoto Displayが点灯する機能が実装されています。これまでは赤外線センサーのある上位機種のみで提供されていた機能で、赤外線センサーのないG6ではおそらく近接センサーなどを利用して判定しているものと思われます。赤外線センサーを使っている機種と比べると判定はシビアで、同等の使い勝手とは行きません。

また、インカメラを用いた単純なものなのでセキュリティ的には指紋認証に劣りますが、顔認証機能も追加されました。

カメラ


Moto G6は、約1,200万画素 F2.0+約500万画素 F2.2のデュアルカメラを搭載しています。画角を切り替えて撮影できるタイプではなく、サブカメラ単体での撮影は不可。視差による深度情報を取得して、背景をぼかしたり切り抜いたりといった加工ができます。


被写体の背景を擬似的にボケさせる「ポートレート」、背景を簡単に切り抜いて透過させられる「カットアウト」、モノクロ写真の一部だけをカラーにできる「スポットカラー」といったデュアルカメラを活用した撮影モードのほかにも、パノラマ撮影やテキストの読み取り、YouTubeでのライブ配信機能などがカメラアプリに搭載されています。


基本はオートでの撮影を主体としたシンプルなUIになっていますが、マニュアルでの撮影も可能です。

以下、実際に「Moto G6」で撮影した写真です。作例はすべてオートで撮影しました。大きいサイズで見られるようにしてあるので、必要に応じて画像をクリックしてご覧ください。

昨今のハイエンド機のような「これがスマホで撮れるの!?」という驚きがあるものとは話が別ですが、少なくとも「安い機種だし仕方ないか」というようながっかり感はありません。この価格帯のスマホとしてはなかなか良く撮れます。

まとめ


Motorolaのミドルレンジモデル、Moto Gシリーズの最新機種である「Moto G6」のレビューをお届けしました。性能や画面サイズがもう少し欲しいのであれば1つ上の「Moto G6 Plus」という選択肢もありますが、G6もなかなかバランスの取れた機種です。

昨年のG5やG5Sから見ると、どことなく「画面サイズの割にボディが大きいな」と感じていた野暮ったさが改善されていますし、18:9ディスプレイやデュアルカメラ、指紋認証/顔認証など、今時のスマートフォンらしくなりました。「上位機種だけType-Cになったけれど、ミドルレンジ以下はmicro USBのまま」というメーカーも多い中、ようやくGシリーズもType-Cに移行したのは好印象です。

液晶の品質に安さを感じたり、上位機種と比べると独自機能「Moto Display」の実装がイマイチであったり、RAMが3GBと少なめであることなど、多少の気になる部分はありますが、トータルとしては約3万円の機種としてはよく出来ていると思います。癖のないAOSPに近いソフトウェアや3キャリアのネットワークに対応できる通信仕様など、人を選ばない無難な仕様でもあります。ミドルレンジのSIMフリー機をお探しなら、検討してみる価値はあるのではないでしょうか。