前橋駅前の“生きた廃墟”「エキータ」を訪れる

2018.09.07 雑記 ライター:__agar

先日、たまたま近くまで行く機会があったので、どんな場所なのか前々から気になっていた前橋駅前の商業施設「エキータ」に行ってみました。



(ピエリ守山:2015年11月訪問。この時は既にかなり息を吹き返していました)

なぜ急にそんなローカルな話題を……と思われそうですが、一部ではけっこう有名なこの場所。“明るい廃墟”として一時期ネットで話題になった滋賀県のショッピングモール「ピエリ守山」顔負けの惨状になっているとの噂を聞き、一度は自分の目で見ておきたいなと思っていました。楽しんでは失礼なのは承知の上ですが、開店休業状態の独特の雰囲気や非日常感になんとも言えない趣を感じてしまうのです。

元々はイトーヨーカドー前橋店として建てられ、紆余曲折を経て2012年に「エキータ」としてオープンしました。オープンする前、いやオープンした後も色々とあったようです。紹介のために公式サイトのリンクでも……と思ったら、ドメインが失効してしまったようで“かつて公式サイトだったもの”はよくあるアフィリエイトサイトに生まれ変わってしまっていました。エキータの成り立ちについてはこちらのサイトが詳しいです。


さて、県庁所在地の前橋市、JR前橋駅から北口を出てすぐの場所にあるこの施設。美しいバスロータリーの前に鎮座するその姿は、一見「廃墟のよう」などと言われる建物には見えません。


しかし、大きな看板が出ている「D’Station」(パチンコ屋)と「食の駅ぐんま」はどちらも2018年9月時点では既に撤退しています。入居していないテナントの看板がこれだけ堂々と残されているあたり、何となく状況に察しが付くような……?


ともかく、1Fから順に見てみましょう。角の部分にはコンビニが入っていますが、訪問時はちょうど「セーブオン」から「ローソン」への転換のための改装中でした。


駅側の正面には食堂。安い!


意外とテナントが入っているのでは?と思ったのもつかの間、実は1Fのテナントはこれだけ。


からっぽの空間に、テーマソングらしきオリジナルのBGMが空しく響いていました。


人気の無さに本当に上に行っても良いものか躊躇しますが、事前情報によれば営業中のテナントがあるはずなので2Fへ上がります。



2Fではカラオケ店と居酒屋が営業中。それ以外の部分はこの状態です。


テナントの抜けた部分があまりちゃんと閉鎖されてはおらず、しかし店舗スペースの照明は落とされているので全体的に薄暗いです。残っているテナントのお客さんもちょっと入りにくいのでは……と思ってしまう雰囲気。



3Fには英会話教室と鍼灸院。やはり残りの部分は同じような状態でした。


4Fからは立入禁止。昼間の訪問ながら真っ暗でちょっと怖い雰囲気…とこの時は思ったのですが、後で調べてみたところ、どうやら4Fは富士通系列の企業のオフィスが入居していて現役のようです。


地下は先述のパチンコ屋が入居していたようで、こちらも立入禁止。2017年12月にオープン、2018年3月に“休業”とのことですが、まだ設備は残っているのでしょうかね?


(当館にて一部撮影をして頂きましたって……笑えないよ!)

テナントもオフィスも残っているということでまだ完全に終わってしまったわけではありませんが、様々な要因で中心市街地の空洞化が進んでいるという周辺環境の問題に加えて運営側の問題もあり、駅前かつこれといったライバルが至近距離にあるというようには見えない立地からは想像できないほど、苦しい境地に立たされている商業施設のようです。

ふらっと訪れた旅の者に深い事情は分かりませんが、「せっかく駅前にこんな立派な建物があるのに不便だろうなあ」と思うのと同時に、それ以上に「駅前の一等地に、こんなにも薄暗く廃墟に片足突っ込んだような建物が年単位でそのままにされているのは、治安とかの面で色々嫌だろうなあ……」としばし考えてしまいました。

何かしらの形で活用される日が来ることを願いつつ、少しでも貢献しておこうと食堂でお茶をしてからエキータを後にしました。