シンプルだけど超個性的、「カードケータイ KY-01L」レビュー

2018.12.30 モバイル ライター:__agar

最薄・最軽量の4Gケータイと謳う、docomoの冬モデル「カードケータイ KY-01L」を先日購入しました。通話、SMS、テザリングなどの機能に絞ったシンプルな携帯電話ながら、あらゆる面で個性的な、ある意味今期の最注目機種かもしれない1台。実際のところはどんな機種なのか、1週間ほど使ってみた感想を交えてレビューしたいと思います。



型番からも分かる通り、KY-01Lはドコモ向けとしては約20年ぶりの京セラ製端末。これだけでもそこそこインパクトのある出来事だと思いますが、それも霞んでしまうほどに尖った機種です。


まずはそのサイズ感を知っていただきたいので、こちらの写真から。フットプリントはSuicaやクレジットカードとほぼ同じ、まさにカードサイズです。「でも厚いんでしょ?」いやいや、厚さもまさかの5mm台、重量はわずか45g。これで携帯電話としてしっかり機能するのが不思議なほどコンパクトにまとめられています。


テンキーではなくタッチパネルで操作するので、前面を見るとややスマートフォンっぽくもあります。ディスプレイが電子ペーパーというのも携帯電話としては珍しいですね。ただ、表示の更新頻度が高いこのような端末では省電力という方向ではそのメリットが出ているのかやや疑問が残るところ。どちらかといえば薄型化や軽量化のための採用なのでしょう。


カメラなどはなく、背面にはdocomoロゴだけが配されたシンプルなデザイン。カラーは濃いグレーの「インクブラック」で、電子ペーパーの表示色に近く、側面や背面まで同じ色で統一されているため、画面を消すと1枚の板のような一体感があります。

充電端子はmicro USB。似たサイズの「NichePhone」シリーズはスペースの制約から通常の端子を諦め、背面にマグネット充電端子を設けてmicro USBからの変換アダプタを付属させていることを考えると、かなり苦労して詰め込まれているのではないでしょうか。


付属品は説明書とSIMピンのみ。このSIMピン、どことなく同じ京セラ製の「INFOBAR xv」に似ているような……?と一瞬思ったのですが、よく見るとバランスも向きも違いますね。たまたま、かな……?


機能はかなり絞られていて、主に出来ることとしては通話、SMS、カレンダー、アラーム、電卓、ブラウザ、メモ帳。テザリングぐらい。もっとも、入力方式こそフリック入力に対応してはいますが、表示がワンテンポ遅れる電子ペーパーでSNSのタイムラインや長文のメールを扱うのは厳しいでしょうし、これぐらい割り切ったシンプルな機能で「デジタルデトックス」的な使い方に自ずとなってしまう方がこの機種のキャラクターには合っているのかなという気がします。

スピーカーは通話用のみで、着信音や操作音などはビープ音となっています。これだけ割り切ったミニマムな仕様からは想像しにくいかもしれませんが、通話音質は意外なほど良く、使ってみて驚きました。一方、電池持ちはかなり残念。電子ペーパーやスマートウォッチ用SoCを採用していることから省電力なのではないかとやや期待してしまうものの、やはりそもそものバッテリー容量の少なさには敵わないのか、待受だけでも毎日充電が必要と思っておいた方が良いでしょう。

まとめ


電話メインの端末ですがよく電話をかける人が使うには頼りないですし、決して万人受けする物ではないことは確かです。

製品として世に出てきたこと自体を称えたいところですが、あえて用途を定義付けるなら「携帯電話を使わないため、携帯電話から解放されるために買う携帯電話」。現代社会に疲れデジタルデトックスを試みようとしている人が、保険として最低限の連絡手段だけを用意しておきたいと望むならベストな機種かもしれません。

しかしそれ以上に、「実用性よりロマン」な人、「買っても使うか分からないけれど欲しい」という人が購入を検討していたら間違いなく背中を押します。それはもはや「あなたが買わなくて誰が買うんですか!」という話です。そういう人こそメインターゲットと言っても過言ではないので胸を張ってIYHしましょう。